2013年度第4号(通算第44号)
今号の主な内容
- 巻頭言
- 第5回役員会報告
- 第2回神奈川ぶらり探訪の最終ご案内
- 防災・減災市民セミナーの報告
- 芋掘りと民家園見学に行ってきました
- 新年賀詞交歓会のご案内
- 視覚障害者のためのスマホ・タブレット体験研修会のご案内こちら情報室
- 寝ててもわかる『ス・ガ・タ』のはなし 第2夜
- 編集後記
本誌は、視覚障害者に対する情報のハンディキャップに考慮し、同じ内容を以下の媒体で発行しています。 ①墨字版 点字に対し一般文字のことで12ポイントと18ポイントの2種類 ②点字版 両面印刷の通常の日本語点字1種類 ③音声版 音訳者による録音でデイジー方式のCD1種類 購読をご希望の方は神奈視協までご連絡ください。また、お知り合いの視覚障害者にもご紹介ください。
行事案内(2013年度№4)
ここでは、神奈視協やピアプレースが主催したり共催したりする行事を中心に、発行日の11月15日以降のものをお知らせします。 申込み電話番号はいずれも090-3405-4294(神奈視協・ピアプレース共用)
1.第2回神奈川ぶらり探訪(今号で第2次案内)
- 日時
- 2013年11月23日(土曜日、祝日)
- 09時30分から13時00分
- 場所
- 京急神奈川新町駅、解散:神奈川地区センター
- 参加費
- 1人700円(ガイドも同額)、会員外1000円
- 申込み
- 10月1日(火曜日)から11月15日(金曜日)の間に電話で申込み
2.新年賀詞交歓会
- 日時
- 2014年1月19日(日曜日)
- 11時00分から15時00分(受付は10時45分から)
- 場所
- 神奈川区福祉活動ホーム(〒221-0063 神奈川区立町16-1)
- 内容
- 第1部:豪華賞品つき「新春ゲーム・クイズ大会」
- 第2部:美味に舌鼓「カラオケ大懇親会」
3.視覚障害者のためのスマホ・タブレット体験研修会
- 日時
- 2014年2月9日(日曜日)
- 第1部:09時45分から12時00分(受付は15分前)
- 第2部:12時45分から15時00分(受付は15分前)
- 定数
- 第1部:5人
- 第2部:5人(第1部・第2部とも内容は同じ)
- 場所
- はーと友神奈川2階他目的研修室
- 参加費
- 1人500円
- 講師
- 松田 進 氏(アイアシスト)
あなたもご一緒しませんか!神奈視協の活動に!
私たち、横浜市神奈川区視覚障害者福祉協会(神奈視協)は、視覚障害者とその家族の親睦・交流と視覚障害者の福祉向上を目指している団体です。 「最近字を読みにくくなった。」「夜になると特に見えにくさを感じる。」「階段を下るのが怖い。」そんな悩みを抱えているあなた! 「目をしかめて本を読んでいる。」「私と視線が合わない。」「置いたものを手探りで探している」そんな様子が見られるご家族をお持ちのあなた! もしかすると、それは視覚障害の初期の症状かもしれません。 そんなご本人やご家族の力になるのが、神奈視協です。まずは気軽にご連絡ください。私たちも同じ視覚障害者ですから安心してご相談いただけます。 また、神奈視協には視覚障害者支援センターピアプレースという外郭団体があり、視覚障害者とその支援者を応援しています。どうぞご利用ください。 まずは電話連絡を! 電話 090-3405-4294(神奈視協・ピアプレース共用) ピアプレースにはホームページもありますので覗いてみてください。 ご連絡をお待ちしています。
巻頭言
個人的なことで申し訳ないのですが、点訳グループに入ったのを私の「福祉元年」とすると、今年は「福祉48年」になります。年齢も間もなく64歳です。 そんな私が今になって、1つの挑戦をしました。「障害者相談支援従事者初任者研修」の受講です。「よくまあその年で」と思われるでしょうね。同感です。でも「福祉48年」にして、目からうろこというか耳から鼻くそというか(汚いなあ!)、「ああ、そうだったのか」と思い知らされることがいくつもありました。特に障害当事者の話には、はっとさせられることが沢山ありました。「生涯勉強」ですね。 これまで私は、 ①視覚障害者は全障害者(身体障害者・知的障害者・精神障害者・発達障害者・難病患者等全部ひっくるめて)中の少数者(マイノリティ)であること、 ②想像や疑似体験では実感されなかったり誤って解釈されることの多い理解困難障害者(ディフィカルティ)であること、 ③よって有効な福祉施策も講じられないし社会インフラも社会サービスも用意されていないと考えてきました。 その考え事態はさほど的外れとは今も思っていないのですが、肢体障害者のように人数が多かろうと一見してそれとわかろうと、マイノリティ・ディフィカルティであるには違いないと思うようにもなりました。 たとえば、これは今回の研修ではなく私の脳性麻痺の友人から聞いた話ですが、上肢障害の方は何気ない手の動作(頭が痒ければ自然に手が行くとか、転びそうになったら咄嗟に手を伸ばすとか)ができないと言うんです。「なるほどなあ」ですよね。今の私は大丈夫ですが、脳梗塞で半身麻痺になったらと考えると、さぞかしつらいだろうと思います。 ちなみに彼とはこんな冗談を言える仲間だということも紹介しておきます。 彼:あんたは目が悪いから外で若い女性に手を引っ張ってもらっていいなあ! 私:あんたは足が悪いから混だ電車でも車いすに座っていられていいなあ! もしかすると、障害の有無の違いとか障害の種類や程度の違いとかを超えて、こんな馬鹿な冗談を言い合える社会になるのがいいのかもしれませんね。そういう意味でいうと、こんなこともありました。 ある日私が白杖で横浜駅を歩いていると、「神崎さあん!神崎さあん!」と呼ぶ声がします。でも周囲が騒がしいのでどっちから呼ばれているかわかりませんし、第1混雑の中なので人の流れに流されて歩かざるを得ません。 するとその声はもっと甲高くなって「神崎さあん!聞こえないの?私、私、分裂病の○よ!」と叫ぶんです。 「分裂病」は今の「統合失調症」、「○」は彼女の名前です。私は構いませんが、きっと通行人は驚いたのではないでしょうか。でもこれを驚かないでいられる世の中が、きっといい世の中なんでしょうね。 6日間の研修には、障害者相談支援専門員になるための実務的な内容もありましたが、受講者に世の中の在り方みたいなことを気づかせてくれたもっと大事なものが含まれていたようにも思います。「生涯勉強」ですね。
第5回役員会報告
今年度第5回役員会は、9月22日(日曜日)の午後にはーと友神奈川で行われました。主な内容は次のとおりです。
1 当面の行事について
10月2日(水曜日)と3日(木曜日)の赤い羽根駅頭活動、10月6日(日曜日)の日帰りバス研修ツアー、10月19日(土曜日)の設立50周年記念誌掲載用の年表作成に向けたインタビュー(役員で対応)、11月23日(土曜日、祝日)の第2回神奈川ぶらり探訪についての計画を検討しました。また、スマートフォンの体験会や新年会、ガイドボランティア養成研修への協力についての概略も協議しました。 詳細は、今号及び次号の関係記事を参照してください。
2 福祉バスを利用する行事にガイドヘルパー報酬が算定されない件について
当協会が福祉バスを利用して行事を行う場合、参加者に同行するガイドヘルパーの報酬は算定されません。そのため参加を見送るケースもあり、役員会では横浜市の担当者に説明を求め、こちらの事情も伝えることとしました。 紙面の関係から、詳細は次号で報告します。
第2回神奈川ぶらり探訪の最終ご案内
前号でもご案内した第2回神奈川ぶらり探訪を、次のとおり行います。申し込みがまだの方は急ぎご連絡ください。皆さんのご参加をお待ちいたします。 この事業は、「よこはま健康ポイントラリー」の指定を受けていますので、参加者には1ポイントが付与されます。奮ってご参加ください。
- 日時
- 11月23日(土曜日、勤労感謝の日)
- 9時30分から13時00分
- 集合場所
- 京浜急行神奈川新町駅改札口に9時30分
- 解散
- 神奈川地区センターで13時00分
- 参加費
- 会員700円(そのガイドも700円)、会員外1,000円
- 会員外は一律1200円(芋掘り代、昼食代、保険料等)
- 申込み
- 10月1日(火曜日)~11月20日(水曜日)の10時~18時の間に下記へ電話
- 視覚障害者は必ず身体障害者手帳をご持参ください。
連絡先について
電話:090-3405-4294(神奈視協・ピアプレース共用) 平日の10時から17時(留守電の際は①から③を録音) ※留守電の時は、氏名、ガイドの有無、ご自分の電話番号を録音。 MAIL:peerplace@88.netyou.jp
防災・減災市民セミナーの報告
関東大震災から90年に当たる去る9月1日、視覚障害者だけでなく、地域防災拠点の関係者にも参加していただいて、「防災・減災市民セミナー」を開催しました。 今号では、当日司会をした役員の小川さんのレポートを掲載いたします。 神奈川区視覚障害者福祉協会のみなさま、当日司会を務めさせていただいた小川です。 あのような席で司会をするのは初めてでしたので、みなさまにご迷惑おかけしたことを、この場をお借りしてお詫びいたします。 私の反省はともかく、当日のセミナーは40名以上の方々に集まっていただくことができ、いろいろ考える一日になったと思います。 映画「逃げ遅れる人々」では、障害者が避難することの難しさ、行政が障害者の声を聞いてくれないことによる避難所と障害者のミスマッチ等、東日本大震災のときの東北で起こったことが伝わってきてショックをうけました。 私自身、あの震災のときに東海道線にのっていたかもしれない、線路の上を白状だけで歩かされたかもしれないと考えると、背筋が冷たくなる思いです。 公益社団法人福島県視覚障がい者福祉協会の阿曾幸夫会長の講演では、福島の原発事故で避難勧告を受け、一時的な避難と思って白状・ルーペ等日常使う補助具を持たずに避難して帰れなくなり、 白状さえない視覚障害者の話に唖然となりました。阿曾氏は日ごろからの近所付き合いが大切と繰り返して言われていたとおり、自分のことを近所に知らせることの大切さを再確認しました。 討論会は、阿曾氏の講演が熱を帯びたものになってほとんど時間がなくなり皆様にはご不満だったことと思います。 全体を通してこのようなセミナーを一過性のものにしないで、折を見て何度もおこなうことが大切だと感じました。また今回参加できなかった方々も、機会があれば、映画「逃げ遅れる人々」を見てもらいたいです。きっと何かを感じることと思います。 最後になりましたが、3月の防災体験研修から今回のセミナーと続く今年は、災害を考える一年となり、有意義な年になったと私は思っています。 ご参加くださった皆様に改めてお礼申し上げます。 〔会長より〕 現在横浜市では、各区と協定を結んだ町内会に災害時要援護者の情報を提供し、普段から地域全体で災害時要援護者を支える取り組みを進めています。 神奈川区も9月から、各町内会長等に対し説明と協力を行っています。 その一環として、神奈川区社協主催の説明会が11月29日(金曜日)に開かれることになりました。 私も障害者団体の代表3名とともに出席し、視覚障害者の立場や心情を話してこようと思っています。何か伝えてほしいことがあればお知らせください。
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芋掘りと民家園見学に行ってきました
恒例の日帰りバス研修ツアーは、今年度は10月6日に無事に行うことができました。 その報告を、参加された会員のAさんに書いていただきましたのでご紹介します。 10月6日、心配された天気も回復し、集合時間前には皆さん来られたようで順次バスに乗り込み、参加人数の確認をしてハート友を定刻の8時45分に出発しました。 バスガイドさんの案内では、最初の目的地は川崎市の郊外の黒川地区の農園で薩摩芋堀りをするということで、一般道を1時間余ほど走って目的地に着きました。 畑の土は柔らかくサクサクしているので、女性や子供でも一人二株くらいは10分あれば収穫できそうです。 農耕民族の私は、土を手で掘り、芋に手が触れた時は総てを忘れて嬉しくなりました。川崎の郊外にこんなに広々とした農地があるのがうらやましいです。 もっと近くにあれば、毎年来てしまうのではないでしょうか。 芋掘りの次の目的地の日本民家園は、バスで少し移動した丘陵地にありました、主に東日本の古民家を移築し、修理、維持、保存しているとのことです。 日本の古民家は木と茅で造られているのですが、それが二百年、三百年という時空を超えて維持できたのは、名主や庄屋、あるいは網元といわれたかなり大きな家だったからだと想います。 植物で造られた家を維持するのに効果があったのが囲炉裏で火を燃やすことのようです。 木材や茅の湿気を防ぎ、害虫を駆除し、暖房、湯沸かし、煮炊きや炒め豆、魚焼きなど、実際に火の燃えている炉端を囲んで手をかざしていると、囲炉裏は団欒の場所でもあったことがよくわかりました。 当時の万能家庭装置であり、家の守り役だったわけです。 丘の林のなかに、合掌造りの家や茅葺き屋根の家が点在する風景は、離れた所から眺めると、絵のような光景かと想います。 また、春には鶯の鳴き声が聞こえ、初夏にはホトトギスの鳴き声も聞こえるとのことです。ホトトギスの鳴き声が聞こえる頃にもう一度来てみたいと想います。 帰路も順調にバスは進み、予定時間の午後4時には全員無事にハート友に到着、薩摩芋を背負ったり手に持ったりして、各自ガイドの方と家路につきました。 幹事、役員の皆さんお疲れさまでした。 [会長より] お昼には、民家園内の合掌造りの「白川郷」というお店で、おいしいお蕎麦も召し上がっていただいたんですよ。 「花より団子」ならぬ「鳥よりお蕎麦」の神崎でした。
新年賀詞交歓会のご案内
雪の多かった冬、短かく過ぎていった春、厳しい猛暑だった夏、台風に悩まされた秋、そして暦はまた冬へと戻り、新年会をご案内する頃となりました。 来年の新年会も神奈視協・ピアプレース合同で行いますが、例年と違うことが1つあります。 それは、「懇親会のお料理は中華でなくしてほしい」という総会での要望を受け、試しに仕出し弁当を頼むことにしたことです。そのため会場は、第1部も第2部も立町の神奈川区福祉活動ホームとなります。 店員さんが料理や飲み物をサービスしてくれはしませんので、皆さん、特にガイドの方のご協力をよろしくお願いいたします。 現在決まっているのは以下のとおりですので、ガイドの方の手配などをしておいてください。 詳しくは、点字カレンダーと一緒に12月中旬にお知らせを郵送しますので、楽しみにお待ちください。
- 日時
- 2014年1月19日(日曜日)
- 11時00分から15時00分(受付は10時45分から)
- 集合場所
- 神奈川区福祉活動ホーム(〒221-0063 神奈川区立町16-1)
- 内容
- 第1部:豪華賞品つき「新春ゲーム・クイズ大会」
- 第2部:美味に舌鼓「カラオケ大懇親会」
視覚障害者のためのスマホ・タブレット体験研修会のご案内
ニューズレターに連載の「寝ててもわかる「ス・ガ・タ」のはなし」を実際に体験できるようにしてほしいとの声を受け、ピアプレースが、視覚障害者のためのスマホ・タブレット体験研修会を行うことになりました。 当日は1人に1台のスマホやタブレットをご用意し、マンツーマンで体験していただけるようにする予定です。 詳しくは12月中旬に決まりますので、参加したい方は12月15日(日)以降、なるべく早く下の連絡先までお問い合わせください。
- 日時
- 2014年2月9日(日曜日)
- 第1部:09時45分から12時00分(受付は15分前から)
- 第2部:12時45分から15時00分(受付は15分前から)
- 定員
- 第1部:5人 第2部:5人(第1部・第2部とも内容は同じ)
- 場所
- はーと友神奈川2階他目的研修室
- 参加費
- 1人500円
- 覚障害者は必ず身体障害者手帳をご持参ください。
- 講師
- 松田 進 氏(アイアシスト)
- 連絡先
- 090-3405-4294(ピアプレース・神奈視協共用)
こちら情報室
今号でお知らせするのは次の3つです。
1 横浜市障害福祉のあんないについて(浜視協より)
横浜市健康福祉局では、障害者が利用できるさまざまなサービスを収めた「横浜市障害福祉のあんない」を、毎年、墨字・点字・デイジーで作成しています。 今年度も2013年版が作成され、市役所や区役所にも置いてありますが、浜視協にもまとめて提供されました。 現在浜視協では希望する会員に送っていますが、残部がなくなりましたら終わりになりますので、希望者は早くご連絡ください。 なお、神奈視協にはデイジー版が1部提供されました。貸し出しはできますので、ご希望の方はご連絡ください。
2 赤い羽根共同募金の活動について(区社協より)
前号でお知らせした赤い羽根共同募金の活動協力に対し、神奈川区社協より当協会とピアプレースに感謝状をいただきましたのでお知らせいたします。 なお、今号でも報告いたしました日帰りバス研修ツアー(芋掘りと民家園見学)は、赤い羽根共同募金の助成をいただいて実施しました。 また、来年5月か6月に予定している「挑戦シリーズ-料理と食事の会」も、同じ助成を受けられることになりました。 以上報告いたします。
3 横浜市地域福祉保健計画へのパブリックコメントについて(浜視協より)
横浜市では、第3期横浜市地域福祉保健計画(素案)に関するパブリックコメントを10月1日から31日の間に実施しました。 浜視協では、10月2日(水曜日)に開催した生活福祉委員会で横浜市の担当者から説明を受けるとともに、その場で参加者からの意見を横浜市に伝えました。 担当者の説明では、現行の第2期計画が平成25年度で終了することから、新たに第3期計画(平成26から30年度)を策定することになり、 その素案を取りまとめ、パブリックコメントを実施することにしたとのことでした。 しかし、横浜市のホームページへの掲載や意見募集、墨字の資料はきちんと準備されていたものの、浜視協へワードファイルが提供されたのは10月24日(木曜日)で、 締め切りまで1週間しかなく、神奈視協として意見をまとめて横浜市へ伝えることはできませんでした。 この計画は、来年度から5年間の横浜市の地域福祉保健政策のマスタープランであり、 それに大きく影響される視覚障害当事者の意見が反映しにくいというのは大きな問題です。 神奈視協としては、浜視協を通じて改善の要望をするとともに、関係議員等への働きかけもしようと思います。
寝ててもわかる『ス・ガ・タ』のはなし 第2夜
さて今夜は「ス・ガ・タ」の「ス」、つまりスマホのスじゃな」、スマートフォンの話をしてしんぜよう。 「スマート」というとまずどんなことを考える?言ってみるがいいぞ!「ほっそりしている?」「やせている?」「すっきりしている?」 そうであろう。そう答えるだろうと思っておったわ。だから愚者なんじゃ。「スマート」のほんとの意味はじゃな、「賢い」とか「頭がいい」ということなんじゃ。だから棒公共放送局などは、少し前までスマホのことを「多機能携帯電話」などと意味不明の呼び方をしておった。では、ガラケーとスマホはどこが違うかということじゃが、実はガラケーもかなり頭がいい。昔の電話は相手の電話番号を覚えているかメモしておくかしないとダイヤルできず通話もできん。でもガラケーは、あの小さな中に電話帳が入っていて、それに名前と番号を登録しておけば番号は忘れても電話できる。スマホもそこまではガラケーと同じじゃ。ナビだのアプリだのというのも同じといえば同じじゃ。ところがスマホはここが違う。まずはナビじゃが、最新のGPSアプリが使えるので誤差も少なく、店舗情報も多い。他のアプリにしても、たとえば音楽を聞くとか動画を見るとか、山ほどのアプリがあって、電話というよりまるでパソコンそのもの、電話もできるパソコンと考えればよい。電話ができるということは通信機器だということじゃ。パソコンということは情報機器だということじゃ。つまりスマホは、情報通信機器だということになるんじゃ。ガラケーより遥かに通信速度が早いからきれいな動画を見られるし、情報処理速度も遥かに早いし大量処理ができるから、パソコン並みのことができる。世の中変わったものじゃのお。ところでパソコンにはキーボードがあろう。あれだけ沢山のキーがあるボードをスマホにつけることはできまい。そこで考え出されたものがソフトキーボードと呼ばれるものじゃ。べつにふわふわしているわけではない。形の定まった硬い物理キーボードに対し、画面としてある時は大きく、 ある時は小さく、またある時は右に、ある時は左にと、その時に動いているソフトウエアによって自由自在に画面上に現れるのでソフトキーボードと言うんじゃ。普通に考えれば、または健常者が考えれば、便利なもののように思える。 しかしじゃなあ、視覚障害者にはこれがやっかいものなんじゃ。画面に出てきたキーボードじゃから触っても凸凹してはおらん。 アプリによって画面の上に出てきたり下に出てきたり、大きさも変わるものじゃから、このへんじゃろうと覚えておいたり印をつけておくこともできん。 これが、スマホが視覚障害者に毛嫌いされる最大の理由ということじゃ。 では、絶対使えんかというとそんなことはない。実際若者を中心に、スマホを使っている視覚障害者もいる。次回あたりにそんな話をしてしんぜよう。 では今宵はここまでじゃ。まあゆっくり眠るがいい!
編集後記
先日、以前から買おうか迷っていたフィリップス社のノンフライヤーをラジオショッピングで購入しました。 ノンフライヤーは、油を使わず、熱風を循環させてあげものなどを調理する家電製品です。油で揚げないので、あげものができ、カロリーも抑えられて、ヘルシーです。最近の高級オーブン・レンジは液晶画面でレシピを選択する必要があり、全盲には使えないバリアフル(バリアフリーの反対で、バリアが多いこと)な調理家電が増えています。しかし、私が買ったフィリップス社のノンフライヤーは、温度設定のダイヤルと時間設定のダイヤルが二つあり、予熱したバスケットに具材を入れて、ふたを閉じ、温度と時間を設定するだけ。まずは試しに、芋掘りで収獲した薩摩芋を焼いてみました。ほくほくした焼き栗のように仕上がり、おいしく食べることができました。次は、冷凍食品の唐揚げ、フライドポテト、これもおいしくできました。 今度は、手作りの唐揚げに挑戦しようと思っています。ボイス神奈川の方に、ノンフライヤーの説明書と簡単なレシピ集を録音していただき、皆さんにも活用していただければと考えております。 投稿をお待ちしています。今年も、会員、ボイス神奈川の皆様のご協力で、「ニューズレター」を発行できました。ここに、感謝申し上げます。 来年も、よりいっそう充実したニュースを発信できるよう、努力して参ります。皆さん、どうかお力をお貸しください。では、神奈川ぶらり散歩、新年会でお会いできることを心待ちにしております。向寒の折り、読者の皆様、お体くれぐれもご自愛ください。
編集責任者より
ご好評いただいている神崎会長執筆の「視覚障害者と外出」の連載ですが、紙面の関係で今号では休載させていただきます。ご了承ください。
2013年度第3号(通算第44号)
- 発行日
- 2013年11月15日(年6回発行)
- 発行元
- 横浜市神奈川区視覚障害者福祉協会
- 発行責任者
- 神崎好喜
- 編集責任者
- 戸塚辰永
- 連絡先
- 〒221-0825 横浜市神奈川区反町1-8-4
- はーと友神奈川2F神奈川区福祉保健活動拠点内
- 電話 090-3405-4294(神奈視協・ピアプレース共用)